ネット情報に信用が無い

「ネット情報に、つい騙される人」残念な5大共通点

いつの間にか「誤った情報」に惑わされている?

この世にはいろんな情報が飛びかっています。

  • テレビの情報
  • ネットの情報
  • 人からの情報

様々な情報が、内容の正確性も根拠も出所もあやふやなまま大量に垂れ流されています。特に最近は質も低下してきて、鵜呑みのするのが危険な情報がたくさんあります。これらの情報の信用できない理由を説明していきます。

ネット記事は「信用できるものばかり」ではない

毎日インターネットで公開されている情報は実に多く、さまざまな内容の情報が「洪水」のようにあふれている。
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私も毎日、およそ1000本の記事の見出しに目を通しているが、さまざまな記事があり、信頼できるメディアもあれば陰謀論ばかり書いているあやしげなサイトもある。
個人のブログでも同様だ。信頼できる専門家のブログもあれば、うそばかり書いているデマゴーグのブログがたくさんの読者を集めていることもある。
また、友人や仕事でのやりとりでも、「メール」だけでなく、「ツイッター」「LINE」「フェイスブック」「インスタグラム」など、SNSで情報を交換することが当たり前のようになっている。
もはや「SNSこそがまさに社会そのもの」という時代になってきている。SNSは日常生活に欠かせないものになっているが、その一方で、ネット情報で「騙されてしまう人」も多い。そして、その「騙されてしまう人」にはある共通点が存在する。
ここでは、「『ネット情報につい騙されてしまう人』の残念な5つの共通点」を紹介しよう。

「肩書」や「1つだけの情報」で安易に判断するのはNG

「肩書」で正しい情報と決めつけてしまう

記事の中で「専門家によると」というコメントがあったりするが、「専門家」という肩書だけに騙されてはいないだろうか。
内容によっては匿名じゃないと証言してくれない内部の人というのはいるが、専門家のコメントまで匿名にしているのはあやしすぎる。
実際に起きている出来事を解説するのなら、どこからどういう情報を得たのかをきちんと記述することが大切だ。だから、きちんとした専門家なら、きちんと自分の肩書と実名を出しているはずである。
しかし、あやしいもののなかには、「ほとんどの証言が匿名」だったり、記者が頭の中で、妄想ででっちあげた「関係者」「専門家」「業界人」で記事を書いていることも多い。
また、いままで信頼できていた「専門家」も、ずっと信頼できるとは限らない。いつのまにか「偏った意見」しか言わなくなってしまっていることもある。「専門家」自身が変化することもあるのだ。
「肩書」だけを重視しすぎて、肝心の内容を軽く見てしまっては、「正しい情報」にはたどり着かない。

「1カ所だけの情報」で物事を判断してしまう

何かの出来事があったとき、それについて「1つ」のニュースや記事だけを読んで「知った気になる」という人もいるが、これが危うい。
「ただ1つの視点だけが正解だ」などという単純な出来事は、この複雑な社会には存在しないからだ。
物事の背景事情や構図は、ただ1つに定まらないことが多い。「いくつかの視点」からそのニュースを見ることによって、だんだんとわかってくる。
だから 「視点」はいくつも用意しなければならない。1本の記事を読んだだけでは、それは1つの「点」にすぎない。
つまり、本当の「知る」というのは、その出来事について「たくさんの視点」を獲得し、「全方位からその出来事を見る」ということなのだ。「いくつもの視点」を知ることによって、その出来事が「点」から「立体的」になり、そしてようやく「ニュースの全体像」が見えてくる。
1本の記事だけでは、薄っぺらな情報で終わってしまいかねないのだ。

「偏った情報」ばかり見てしまう

ネット情報は、紙の新聞や雑誌などと違って、よくも悪くも「自分が見たい情報だけを見る」特性があり、よほど気をつけて見ないと「偏ってしまう」傾向が強い。
サイトやブログなど、何を選ぶかによってある程度の「偏り」は生じても、その場合のほとんどは「自明」である。「自分でそのニュースサイトを選んだのだから、偏りもある程度、自分が認識できている」はずだからだ。
その情報に偏りがあっても、自分にその認識があれば問題は大きくはない。しかし、問題なのは「『自分が偏りのあるものを見ている』という認識がない」ことである。
認識がないまま「偏った情報」ばかり見てしまうと、その「偏った情報」から、「間違ったこと」でも「正しい」と強く断言すると、それが「正しいこと」に思えてきてしまう。
最後は、「陰謀論」にハマってしまったり、誰かを「悪者」に仕立てて対立をあおってしまったりと、「人間関係」に影響が出てしまうことにもなりかねない。「偏った情報」ばかり見ていると、その後の「人間関係」も大きく変わるかもしれないのだ。

「知り合いが勧めた情報」を鵜呑みにしてしまう

知り合いが勧めてくれた情報だと「自分が知っている人の話だから」と、そのまま鵜呑みにしてしまいがちだ。しかし、なかには騙されてしまう場合もある。
しかし、人にもよるが、「知人から送られてくる情報は、その人の『フィルター』を通した記事であり、当然『偏り』があることも少なくない」と認識しておくことが重要である。
例えば、政権批判が好きな人は、往々にして「政権批判の情報」の情報を投稿したりシェアしたりする。なかには「陰謀論」にハマった知り合いからの情報や、最近会ってなかった親戚や昔の友人から、突然あやしいメッセージが送られてくるなんていう話もある。
自分が「偏った情報」を見ないようにしていても、知り合いからの誤った情報で「偏った情報」を見てしまっては台無しである。「知り合いだから」といっても、すべての情報に反応する必要はない。

「情報洪水時代」だからこそ「真の情報力」が重要

ネットの情報は、玉と石が入り混じっており、それを見分けるのは非常に難しい。だからデマも流れてくるし、民意もそういうあやしげなものに影響されてしまうことがある。
このような「情報洪水時代」だからこそ、誤った情報に騙されないように「真の情報を得る力」が重要になってくる。それには、さまざまな情報を選択する「読む力」が必要不可欠だ。
毎日見る記事を、「見出し」や「肩書」などで惑わされず、「多くの視点」で考え、「真の情報」が得られるような「読む力」を身につけてほしい。
それは、間違いなく「本物の思考力」を養うことにつながるはずだ。